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雨は 憤りでさへ 穏やかにさせる

 雨は 憤りでさへ 穏やかにさせる
               
色々な情景の中で 雨が 主役になる

つい十日前までは
水不足で 悩んでいたダムは
水気の無い 皺を刻んだ顔を 見せていた
川は 穏やかに ゆっくりと 流れていた

合衆国の独立記念日の頃から
雨が 激しく 舞い降りた
まるで 空から独り立ち したようだった
道路は あっという間に 川になり 
車のタイヤは 水しぶきを
撒き散らしながら 走り続けた

七夕の日 は
毎年 職場の創立者や
先輩達の お弔いを している
この場所の 回りの景色は 変わっても
真上の空の気持ちは 変わっては いない
今年も 真上の空の気持ちが 雨を降らせた
涙雨は 遠い過去の事だと思う
今は 雨が 故人の
柔和な表情や 厳しい姿勢を
ゆっくり 思い出させる


七月八日のお昼からは
大好きな生徒達の 野球の試合だったのに
前の試合が終わる前から 雨が 降り出した
自分達の練習を終えて駆けつけた 部活生や
控えの 野球部員が びっしょり濡れながら
ぬかるんだ グランド を 見詰める
試合をしたそうな選手の気持ちを
空は 汲み取ってくれなかった
雨が上がるまで ゆっくり待つしかない

雨の中で 色々な心象が 浮かんでくる
雨だからか 憤りは 不思議と湧いて来ない
雨だから 仕方ないと 穏やかに思っている

 (アメリカ合衆国の創立記念日に、亡き父は生まれた)



 あっこ 

ボールを追いかけるのは
選手だけでは ないよ
スコアーブックを 付けて
ユニフォームを 洗って
チームを見詰め続けた 君が
十八歳になる ほんのわずか前に
いなくなって しまった

二年生になった 君は
体が そして顔もが 小さくなった
だけど チームを見詰める瞳は 
大丈夫だった時より つぶらだった

君が 十六歳の夏
ボールを追いかける みんなは
甲子園に 行った
君は 病院で みんなの活躍を祈った
みんなも あっこ に 
がんばる ことを 約束した
君は 十七歳の夏
病院での治療を 止めた
思いの丈(命)を
精一杯の声を みんなに響かせよう!
マスクを 外して・・・
だけど チームは負けた
キャプテンは「あっこ に すまない」

二学期 職員室の片隅で大きなマスクで
静かに 本を 読んでいた
あっこ の か細い背中があった
忘れられない(もう帰って来ない) 
日々の感情に左右されて
自分の利益ばかりを追っている 僕らは
あっこ の つぶらな瞳に
いつも 見詰められていたのに
何で 気づかなかったんだろう?
僕らは命の尊さをたまらなく噛み締めて
桜がやっと蕾になった頃 卒業する




 ばあちゃん

今日も お米の真空パックや
野菜の詰まった(宅配さん泣かせの)
重たいダンボール箱が
妻の実家から届いた
(いつも ありがとうございます)
ばあちゃん が 守り抜いた田んぼで
出来たお米は とても美味しい
とても 優しい!
(あまりご飯を食べずに
飲んでばかりいた僕でさえ
今はお米の味を噛み締めています)

ばあちゃん が 亡くなった
不死身だと思っていた ばあちゃん は
命を守れなかった

じいちゃんが 亡くなった後
仏様に手を合わせることが
多くなった ばあちゃん
じいちゃんが 亡くなった後
時には 男を蹴散らす位の迫力で
みんなを牛耳っていた ばあちゃん
じいちゃんが 亡くなった後
女手ひとつで
娘二人を育てあげた ばあちゃん

昔では珍しい 恋愛結婚だからか
「矢切の渡し」の歌が
大好きだった ばあちゃん

ばあちゃんは 
いつも 僕らを気にしていた
自分の体よりも
僕らの体の心配ばかりしていた
純粋で豪快で一生懸命でお茶目だった
ばあちゃん が
桜の花弁の様に 散って逝った
残ったのは 思い出と美味しいお米







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