詩2007 カテゴリーの一覧

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むちゃごろう オーバー

【1時間目の授業が始まってすぐに
 料理の油がもったいないと作った
 大きなストーブが
 真っ黒な煙を もくもく上げました

 火災報知機が
 リーーーーーーーン
 まだ早朝八時五十分なのに
 近所の公園まで
 全校生徒が 一目散に
 走って逃げました         】

 を、

【1時間目の授業が始まって、すぐ!
 使い古しの料理油を燃やした
 大きなストーブが
 真っ黒な煙を もくもく上げました

 火災報知機が
 リーーーーーーーン
 
 みなさーん
 工業科が、真っ白でーーす。
 大至急!逃げてくださーーい!!

 早朝八時五十分、
 僕は、生徒よりも早く?
 100メートル先の
 公園に駆け込みました。
 
 オェ オェ オェーー!

 むちゃごろう ええ加減にしてくれよ!】
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詩ボク佐賀本戦5

猫の おにぎり は
朝から
「外 出して!」と
僕の足に すりすり する

ズボンに 猫毛が つくよ

僕が 無視すると
壁を 引っ掻く

『げんこつ じゃ』

最近 妻は
僕より 早く
アルバイト

だから?

おにぎり は
朝から
「外 出して!」と
僕の足に すりすり

気をそらせようと
僕は おにぎり に
大好物の お魚の缶詰めを あげる

缶詰の半分を 
お皿に入れると
おにぎり は
ムシャムーシャ ペロペーロ
一気に たいらげる

休日は もっと
ひどい!?

早朝から
僕の 枕元で
おにぎり が 
「にゃあ!にゃあ!にゃあ!にゃあ!
 ニャアー!!          」

『えー加減に せーよ!』

眠たい 目をこすって
僕は 起きる

1階に 下りる時も
おにぎり は ストーカー!?
僕の足に すりすり

居間の サッシュの前で
「にゃあ!ニャア!!
 外出して!外ダシテ!!」

『早く 帰って来るんだよ』

僕が 言っているのを
聞いているの?

サッシュを 開けると
おにぎり は
庭に 猛ダッシュ!

おにぎり が 庭に出ると
サッシュの向こうで
待ち構えていた
二匹の猫が

おにぎり の 餌を狙って!
家の中へ 猛ダッシュ!

1時間 して 帰ってきた 
おにぎり 
口には 揚羽蝶を くわえてる

狩猟本能か?

鼠 まで
くわえてきた ことも あった

『気持ち悪いよ!』

1日に 2回は 庭に 猛ダッシュの
おにぎり

夜は 疲れきったのか?
九時には ソファーで 
『寝ちょーん!』

おねんね している姿は
 
時には アンモナイト
『丸ーい!』

時には イナバウアー
『長―い!』

猫嫌いだった僕が
妻からの強制?で
おにぎり を
家で飼うことになって
もう 2年が過ぎた
 
今では
きかん坊の
おにぎり が
とっても 愛しい!

おにぎり の ほっぺ に チュウ♪

詩ボク佐賀本戦4

ヒサチュウは
僕の妻の父親で
朝から 目覚めの
焼酎一杯を 飲む位
焼酎好きな○○○さんを
僕は勝手に
ヒサチュウと 呼んでいる


ヒサチュウは
しょっちゅう 焼酎飲んでて
飲むたんびに
鉄鋼会社にいた頃の話を 繰り返す

「中国から鉄鉱石運んできた船
 中国人 上陸する前に
 検査で 何回か乗ったんよ
 そしたらね
 煙草みたいだけど
 油紙に巻いた ようなのを
 中国人が 吸っててね
 試しに 俺も吸ってみた
 煙草じゃない感じ
 くらっと した      」

「やばいもんじゃないですか?」
僕は 驚く

ヒサチュウの妻の
○○○さんが もっと驚く
『この人は 変なこと 言ってから!』

ヒサチュウは
若い娘は 苦手で
勤めてる病院の
看護士の目を見ては 話が出来ない

ヒサチュウと○○○さんと
妻と僕とで
御飯を食べに行った
ヒサチュウと僕は
生ビールを頼む

飲むと ヒサチュウは
苦手が なくなる

アルバイトの女の子に
「車運転しないから
 心配しないでいいよ!」

言った途端に

「お姉さん 生もう一杯 お願い!」

『この人は 余計なこと言ってから!』
○○○さんは また大きな目を
丸くしてる

大胆なヒサチュウも
酒飲んでても ホルモンは 苦手で
「ホルモンは わりいー!下痢するー!」を
強調する

ヒサチュウと○○○さんは
下町のナポレオン「いいちこ」の
会社の近くに 住んでいる

隣保班だからといって
いいちこ 決して 安くはならないが
「やっぱ 焼酎は いいちこ に 限るー!」
いっつも 6本セットを 御購入

「たまには いい酒飲みなーい!」
もらった いいちこ6本セットを
すべて 飲んでしまった僕は
5リットルのペットボトルの焼酎に
逆戻り

「また宇佐に行った時
 いいちこ飲ませてくださーい!
 楽しい話を 聞かせてくださーい!」

ヒサチュウ!お腹は 大切に

詩ボク佐賀本戦3

むちゃごろうは
高校工業科の先生で 僕の先輩です
何でも むちゃくちゃに
やってるように思える位
一生懸命な先生を
僕は勝手に むちゃごろうと
呼んでいます

むちゃごろうは 
ものづくりの天才です

【1時間目の授業が始まってすぐに
 料理の油がもったいないと作った
 大きなストーブが
 真っ黒な煙を もくもく上げました

 火災報知機が
 リーーーーーーーン
 まだ早朝八時五十分なのに
 近所の公園まで
 全校生徒が 一目散に
 走って逃げました         】

むちゃごろうの溶接の
技術に感心して
「すごいですね」と言ったら

『子供作れたんだから
 なんでも作れるよぉ』
にやにやしながら 答えました

そばにいた僕も生徒も
笑うに笑えず
頬がピリピリ引きつりました

パソコンのキーボードに
サランラップをはるほど
綺麗好きな
むちゃごろうは
学校の清掃の責任者です

早朝からフル回転の
むちゃごろうは 
八時からの職員朝礼から 吠えます

『校内が大変汚れてまーす。
 特にトイレが とっても 汚れてまーす
 先生がきちんとついて 掃除させていますか?
 もう少し、学校をきれいにしよう!
 という意識を持って
 掃除に 取り組んで下さーい        』

悲鳴のような叫びに
眠気も 一気に吹っ飛んでしまいます

むちゃごろうは 昼間も吠えます
生徒を力づくで
職員室まで引っ張ってきて
『こいつ、ズボン下がってたから注意したけど、
 上げようとしない!全然素直じゃない!
 担任誰かい!?              』

弁当食べてた僕たちは
おかずを オェ オェ オェ
のどに詰まらせます

むちゃごろうは
フーテンの寅さんを濃くしたような顔で
高校教師には まったく 見えません

むちゃごろうの趣味は
何故か?社交ダンスです
大きな四角い顔と短い足で
腰を振り振り
ムード一杯に 踊りまくります

こんな むちゃごろうの近くでは
仕事したくなーい!と
いつも 思って
むちゃごろうを避けてた僕ですが

二番目の妻の借金のことで
悩んでる時
一番心配してくれたのは
何故か むちゃごろうです

『お前も
 俺とおんなじ道歩んでるなー』

 とっても同情されました

むちゃごろう
これからも 僕たちを 目覚めさせてくれ!

詩ボク佐賀本戦2

「実は 左の目玉親父が病気してね
 手術しないといけないんだ!  」

『手術?』
生徒は キョトンと しています

「オペ」

眼帯は してないし
見た目では 僕の病気は 分かりません
痛みは無いので 苦しんでも いません

八月末の健康診断の時に
左眼の視力が 著しく低下しているのが
分かったんです
右目だけで 見ていたんですね
どうりで 運転中に
左から来る車や人が 見えにくかった!
右目を隠したら
霧の中に迷い込んでる様です

健康診断に来てくれた
総合病院の先生や 職員のみなさんは
『すぐ眼科に行ったらどうですか』
などとは 言いませんでした
しばらくたってから
届いた検診結果にも
要診断などとは 書いていませんでした

だけど僕は
「これは やばいんじゃないか」
大不安で
大嫌いな眼科に 行きました

実は 一年前に
目の前を蚊が飛んでる病気になって
お医者は 僕に言いました
『老化現象だね。すぐなれるから』
「慰めに なっていないぞ!
 まだ○○歳なんだぞ!
 (ちなみに妻は ○○○歳 関係ないか)
 じいさんじゃ ないんだそ!
 慣れる って
 あきらめろ ってことじゃないか!」

再び眼科へ
行かないと いけなくなりました

眼科で 嫌なのは
双眼鏡みたいなのを 覗いて
『額(ひたい)を ぴったりつけてください
 前の赤い灯りを 見てください
 前から 風が吹きまーす    』

僕は 恐怖で 震えます

きちんと 額(ひたい)を
機械につけないから
もう一人の めっちゃ可愛い看護師が
後ろ頭を押さえます
めっちゃ可愛い看護師でも
力が強く 容赦しません

「後ろ頭が 痛いよ!」

力ずくで押さえられても
前から ピューと風が 吹くと
僕は びっくりして 
思いっきり!のけぞります
凄い力に
看護師も バランスを崩します

お医者は 今度は
白内障 と診断しました
『若いから
 このままにしていると
 すぐに失明するよ
 早くオペしないと いけないな』

「オペって 手術?」
がっくり しました

『緑内障でなくてよかったじゃないの』
今度は
ありがたい慰めの言葉を 頂きました

びびりん坊の僕ですが
失明するのは 嫌なので
腹をくくって
手術の日取りを 決めました

オッペケペのペ!

詩ボク佐賀本戦1

木曜日4時間目 工業科3年2組
インテリアの授業
まだ十一時四〇分です

「先生 腹減った!」

『ウルセーバーカ
バナナでもクッチョケ!』

「バナナ?
先生 オワッチョ!」

『アッホ!石川!
授業中に腹減ったと
言ってるお前のほうが
オワリマクッチョルや ないか!
チョ チョ チョ チョ チョ チョ チョ
オワッチョ!! 』

『さてと 114ページ開けて
 今日は椅子の構造を
 勉強するけど
 みんな いいっす?    』

シーーーン

丸ぽちゃで 色白の富田だけは?
真っ赤な顔して
歯の矯正の針金を
隠そうともせず
「ハ ハ ハ ハ ハ」
何故か いつも笑ってくれる

『富田 笑いすぎや!』
 
『おーい ノートを取らんか!!
ノートは言わせない 』

『釘宮 ノートは?』

今日もノートを忘れて
釘宮照れ笑い 

夏休み キャノンでの研修
居眠りしてて
引率教師から報告受けた担任から
こっぴどく叱られた釘宮

気合を入れようと
頭丸めたんじゃ ないの?

僕は 冷ややかな眼で
釘宮を 見る
『ノーとは言わせない』

二十分後
集中力の切れた生徒達
財布から
マックの割引券 ジョイフルのドリンク券を
取り出して
ざわざわ がさがさ

あげくの果てには
トイレは授業中に行くもの と
思ってる 佐々木が
「先生!トイレ!」
『佐々木!ガマンできないのか?』
「先生、お願い!」
『しゃあねえな 行っトイレ』

シーーーン

隣を見ると
藤本『寝ちょーーん!』
藤本 ビクッとして 起きる

僕は 工業科で
家具の作り方などを 教えている
男子ばっかの授業しか
したことがない
ちびまるこちゃんの先生みたいに
「石川さん」「富田さん」
「釘宮さん」「佐々木さん」「藤本さん」と
言ったことがない

3組の渡辺
日曜日、自転車の二人乗りをしていて

チャーリオ♪
チャリオは 車の 前走る♪
チャリーオ♪
チャリオは 二人乗り♪

僕に冷やかされ

『チャリオ』 と
呼ばれるようになった

こんな生徒達から
僕は『オワッチョ先生』と呼ばれる

先生らしくない言葉遣い
オワッチョ ギャグ
眼(まなこ)を思いっきり開いて
ムキになってる

こんな僕に 生徒達は
『ウルセーバーカ』を
求める

テニスボールは 背中で受けるもの?

テニスボールは
ラケットで受けるもの

ですよね

なのに

ダブルスの 練習中に
後衛のおばさんが打ったサーブを
前衛なのに
電信柱の様に 突っ立ってる僕は

背中で 受けた

「いてぇー!」
背中の痛みを がまんして
声に出すのを がまんして
にこにこ しながら 
プレーを 続ける

『大丈夫ですか!?』
コーチが心配して 声をかける
『すみません』
おばさんが すまなそうに
僕に謝る

「大丈夫ですよ」
内心は
「この野郎!
背中に 紫のあざが
できたじゃねぇか!!」


それでも大人の僕は
「わざとじゃないから
 しゃないわ    」
プレーを続行する

久しぶりに
ラリーの応酬が続いた後
相手の前衛の おじさんの
打ったボレーが
僕の顔面目掛けて
飛んできた!

「やばい!」
僕は 思わずのけぞり
体を 180度回転させた

「いてぇー!」
今度は 自ら
ボールを 背中で受けた
ボールが 背中に 少しめりこんだ

ボールを怖がって 逃げたために 
自業自得の 背中の痛みを
強烈に感じている僕は
「えへへ」
今度は 照れ笑い

コーチは
今度も『大丈夫ですか!?』
心配して 声をかける
ただし その表情は 困惑気味

「大丈夫ですよ」
僕は 情けない顔を 見せる

回りの みなさんは
『大丈夫?』心配する言葉を
投げかけてはくれるが
苦虫噛み潰して
笑いを 必死にこらえている

「おじさんも おばさんも
もっと 優しくプレーして
くれないかな?

スピードと パワーが
あり過ぎでーす!


僕の背中の ひりひりは
全然治らないよ!!   」

びびりん坊で わがまま坊主の 眼の手術(3分朗読用)

いよいよ白内障の手術の始まりです

覚悟を決めて入った手術室でしたが
『もう少しで前の人が終わりますから
 終わりましたら この扉から
 中に入ってください
 中には
 歯医者さんにある椅子のようなのが
 ありますので
 それに 座ってもらいます    』

麻酔は 目薬だけです
これだけで メスの痛みを
感じないのだろうか 

さっき行ったのに
また トイレに 行きたくなりました
手術中に おしっこを もらしそうです

いよいよ
手術室の扉をあけました 
真っ白い部屋の中に
椅子がポツントひとつ 置かれています
霧は 左眼の前だけでは ないようです
とうとう 霧の中に
閉じ込められてしまいました

「ベッドでなくていいの?
 こんな簡単なので 大丈夫なの?
 僕を ベルトで縛らなくていいの!?」

『痛みを感じたら 言って下さい』

椅子に座った途端に
緊張は ピークに達しました

顔に 布を被せられました
布が被っていても
お医者さんが何をしているのか
分かります

細いホースの様なので 
左眼に 水を流します

『えらい 緊張してるね
 水流した位で 緊張してたら
 あぶなっかしくて
 手術は出来ませんよ    』

『若い人は 手術のことを
 前もって 調べて
 頭でっかちに なっていたり
 敏感だったり で
 手術が 難しいんですよ
 お年寄りの方が 簡単ですよ』

折角 学校を早退して
明日は欠勤の 手続をしている僕も
頭では「なんとかしなきゃ」と
思っています

話は 我が校の甲子園出場の話に
飛んだり 
「先生は名医だと校長も言っていました」と
僕がよいしょしたり

お医者さんは
僕の意識が 眼から離れた隙を狙って
角膜の端っこに メスを入れました
蚊に刺された程度で
ほとんど痛みを 感じませんでした

天井が見えなくなった僕は
恐怖心を 感じなくなりました
お医者さんの思うがままに
左眼の真っ白く濁った水晶体を
レーザーで砕いて
細いホースで 吸い取り
今までの水晶体と同じ厚みの
人工レンズを はめ込みました

最後に 角膜を縫って
『はいおしまい』
大騒動が 嘘のような三十分でした

霧の中から 晴れ間に飛び出す前(3分朗読用)

左眼の前に 霧が一杯広がって
全然見えません
大嫌いな眼科に行ったら
「白内障だよ」
『え!手術ですか?』
「若いから?手術しないと失明するよ」
『落ち込みました』
「緑内障じゃなくて
 良かったんじゃないの?」

手術の前の多種多様の検査を
乗り越えて?二学期始まって
このくそ忙しいときに、
いよいよ 手術の日が来ました。
何故か 妻の誕生日
妻は とても印象に残った
誕生日になったようです

手術の日の 午前中は
安静にしていないといけないのに !

気を紛らわせて
一時でも手術を忘れようと
三時間 授業をしました

学校の弁当を 食べた後
六時間目の 授業のお願いと
帰りのホームルームの
お願いをして
車を 走らせました

指定時間に間に合わず
「遅れてすみません」
待合室の椅子に座った後は
一緒に 来てくれた妻から
話かけられても
身も心も 霧の中でした

何度も 目薬を注した後
いよいよ手術室がある二階まで
エレベーターで 上がりました
たった三メートル五十の高さなのに
雲の上まで
一気に上がってる気がしました
心臓が バクバク鳴り続けました

エレベーターを やっと降りると
階段を 駆け上がった
看護師さんが  待っていました
すぐに 手術室に 入ることを
覚悟していたのに!

控え室に案内していただきました

控え室には
おばあさん と 娘さんの親子も
無言で 休んでいました

控え室に 入った僕は
さっきトイレに行ったのに
すぐに トイレの場所を聞きました

目の前の壁に掛かった時計を
眺めながら
ベッドで休んでいた時間が
一時間位に感じた頃
看護師さんが 控え室に入って来ました
『後十分位で 前の人の手術が
 終わります トイレに行くなら
 すぐに 行っておいてください』

そして 十分後です
いよいよ 手術室に案内されました・・・・・。

びびりん坊で わがまま坊主の 眼の手術

覚悟を決めて入った手術室でしたが
『もう少しで前の人が終わりますから
 終わりましたら この扉から
 中に入ってください
 中には
 歯医者さんにある椅子のようなのが
 ありますので
 それに 座ってもらいます    』

麻酔は 目薬だけです
これだけで メスの痛みを
感じないのだろうか 
不安で 不安で
心臓の鼓動が 体中を すさまじい勢いで
走りまくります

さっき行ったのに
また トイレに 行きたくなりました
手術中に おしっこを もらしそうです

いよいよ
手術室の 椅子に座る番が
回って来ました
真っ白い部屋の中に
背もたれが少し倒れた椅子が
ポツントひとつ 置かれています
霧は 左眼の前だけでは ないようです
とうとう
霧の中に 閉じ込められました!

「ベッドでなくていいの?
 こんな簡単なので 大丈夫なの?
 僕を ベルトで縛らなくていいの!?」

手術の前に 看護師さんが
『痛みを感じたら 言って下さい』
念押ししたのを 思い出して
椅子に座った途端に
緊張感は ピークに達しました

いよいよ お医者さんと 看護師さんが
手術の準備を 始めました
僕の顔に 布を被せました
布を被せても お医者さんが
何をしているのか 分かります

親切な お医者さんは
今から 何をするか 教えてくれます
最初に 左眼の洗浄です
細いホースの様なので 
左眼に 水を流します

『えらい 緊張してるね
 水流した位で 緊張してたら
 あぶなっかしくて
手術は出来ませんよ    』

血圧計の ベルトが
ドクドクと 左腕を締め付けて
益々 手術の怖さを
実感している僕は
「すみません」と
謝ることしが出来ませんでした

お医者さんは 看護師さんに
麻酔の 目薬の量を増やすことを
指示しました

『若い人は 手術のことを
 前もって 調べたりで
 頭でっかちに なっていたり
 敏感だったり で
 手術が 難しいんですよ
 お年寄りの方が 簡単ですよ』
手術は まだ始まったばかりなのに
お医者さんは『困ったな』と
嘆いています

折角 学校を早退して
明日は欠勤の 手続をしている僕も
頭では「なんとかしなきゃ」と
思っています

話は 我が校の甲子園出場の話に
飛んだり 
このお医者さんが名医だと
校長も言ってた と
僕がよいしょしたり

お医者さんは
僕の意識が 眼から離れた隙を狙って
角膜の端っこに メスを入れました
蚊に刺された程度で
ほとんど痛みを 感じませんでした

天井が見えなくなった僕は
恐怖心を 感じなくなりました
お医者さんの思うがままに
左眼の真っ白く濁った水晶体を
レーザーで砕いて
細いホースで 吸い取り

今までの水晶体と同じ厚みの
人工レンズを はめ込みました
最後に 角膜を縫って
『はいおしまい』でした
大騒動が 嘘のような三十分でした
トイレは 忘れていました
看護師さんが
鼻から顔の左半分が
隠れる位の大きな眼帯を してくれました

控え室には 妻が待ってくれていました
無事に終わって 感謝しかないはずです
なのに 大きな眼帯を鏡で見て
がっくりして イライラが強まった
わがまま坊主の 僕でした
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